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ヘルスケア2020.08.04

【健康Q&A 小児科】生活習慣病とメタボ

妊娠、出産、子供の病気…その都度悩みがたくさん出てくると思います。そんな気になる悩みを各診療科の先生にお聞きしました。
このページは、はっぴーママ富山版に掲載している「健康相談室」の過去に掲載した記事の中から抜粋してお届けします。

 

ご相談内容
小学1年生のうちの子は、 徐々に太ってきて心配です。 子どもにも生活習慣病やメタボリックシンドロームはあるのでしょうか?

 

子どもの生活習慣病
食事や運動、毎日の生活リズムなどの日常生活の乱れからくる生活習慣病は、小児期から発症する人が増加しており、特に肥満のお子さんは注意が必要です。

「三つ子の魂、百まで」と言われますが、幼児期からの肥満は学童期、思春期の肥満につながりやすく、ひいては成人肥満から、2型糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病を発症する可能性があります。また、小児期でも、肥満から生じる内臓脂肪の蓄積によって、これらの生活習慣病が引き起こされやすくなった、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)は存在し、早期からその予防が重要と考えられます。

 

6歳から15歳の小児のメタボリックシンドロームの診断基準
おへその位置で測った腹囲が中学生は80㎝以上、小学生は75㎝以上(もしくは腹囲/身長が0・5以上である)

中性脂肪が120㎎/dl以上、またはHDLコレステロール40㎎/dl未満

収縮期血圧125 mmHg以上、または拡張期血圧70 mmHg 以上

空腹時血糖100㎎/dl以上

を満たし、②③④のうち、2つ以上を認める場合、小児のメタボリックシンドロームと診断されます。

 

小児のメタボリックシンドロームの対策
肥満による内臓脂肪の蓄積を改善するには、食事で摂取するカロリーを減らすか、運動などで消費するカロリーを増やす必要があります。しかし、小児は成長期であり、極端なカロリー制限は正常な成長を妨げるため、成長に必要な栄養素は不足させない事が重要です。また、小児は身長が伸びることにより、体重を維持するだけでも肥満は改善することが期待されます。

(1)生活習慣について
早寝、早起きが基本で、十分な睡眠時間(最低9時間)を確保しましょう。

夕食は早い時間にとって、遅い時間ではたくさん食べないようにしましょう。

外食は炭水化物(ご飯、めん類)や脂質(油っぽいもの)が多く、要注意です。単品ではなく、定食などのバランスのとれたものが良いでしょう。

間食は、甘いものや油っぽいものは避け、量を決めて食べましょう。

夜更かしはお腹がすいて夜食を欲しくなるので、早く寝ましょう。

(2)食習慣について
朝ご飯は、午前中からパワーを発揮して勉強や運動するためのエネルギー源です。欠かさず食べましょう。

早食いは、満腹感を感じる前にたくさん食べ過ぎてしまいます。よく噛んでゆっくり食べると、もっと少ない量でも満足できます。

ご飯やパン、めん類などの炭水化物は、血糖を上げてエネルギーとして使われますが、食べ過ぎた分は脂肪として体に蓄えられ、肥満の原因になります。

脂肪分は、同じ量の炭水化物より倍以上のカロリーがあり、とりすぎないようにさらに注意が必要です。

肉、卵、乳製品などの動物性脂肪より、魚や大豆、トウモロコシなどの植物性脂肪をとるようにしましょう。

野菜はたくさん食べても低カロリーで安心です。食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素が含まれています。毎食1皿以上、野菜料理を食べましょう。

食事は、家族みんなで、三食しっかり、バランスよく、ゆっくり食べて、腹八分目!

(3)運動習慣について
毎日の体を動かす習慣が大事です。面倒くさがらず家の手伝い(茶碗を運ぶ、布団を上げる、玄関の掃除など)をしましょう。

テレビやゲームは脳や目が疲れてしまい、後から勉強しようとしても集中できません。外で体を動かし、友達と遊ぶことがずっと大事です。

軽い運動から始めましょう。ウォーキング、軽いジョギング、自転車、水泳など、継続することが大事です。

最後に、お子さんばかりでなく、家族ぐるみで生活習慣に気を付けることで、家族みんなが健康になることを目指しましょう。

(2014秋vol.50号掲載)

岡部こども医院院長 岡部 敬先生

昭和59年、金沢大学医学部を卒業し、同小児科学教室に入局。平成3年より富山市立富山市民病院に小児科医長、平成6年より同新生児治療科部長として勤務。平成18年、岡部こども医院を開業。日本小児科学会認定小児科専門医。

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