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ヘルスケア2021.08.11

【健康Q&A 皮膚科】子どもの日焼け

妊娠、出産、子供の病気…その都度悩みがたくさん出てくると思います。そんな気になる悩みを各診療科の先生方にお聞きしました。
このページは、はっぴーママ富山版に掲載している「健康相談室」の過去に掲載した記事の中から抜粋してお届けします。

 

ご相談内容
日焼けによる皮膚がんへの影響が心配です。気をつけたほうがよいことがあれば教えてください。

 

紫外線対策はできれば赤ちゃんの頃から
世界保健機構(WHO)は、子どもたちへの紫外線対策をすすめています。これは、18歳になるまでに、生涯に浴びる紫外線の約半分を浴びてしまうというデータがあるからです。
また、平成10年から、母子手帳の“日光浴”という表現が“外気浴”という表現に変わっています。このように、日焼けの肌への悪影響が認知されてきています。
子どもは、日焼けをしても数週間で元通りの肌に戻ります。子どもには、紫外線の影響はすぐに出ませんが、赤ちゃんの頃から浴び続けた紫外線によって、遺伝子に傷がつくことを繰り返していると、いつしか正常な細胞ではなくなり、シミやシワなどの皮膚老化を促進したり、皮膚がんを誘発したりすることがあります。大人になってから紫外線対策を意識するのでは遅いのです。子どもの頃から、できれば赤ちゃんの頃から紫外線対策を行うことが重要です。

 

時間帯、服装などで適切な紫外線対策を
子どもの発達や発育のためには、外で遊んだりスポーツをしたりすることも大切です。紫外線を怖がるあまり、活発な子どもを屋内に閉じ込めておくわけにもいきませんので、適切かつ有効な紫外線対策を行う必要があります。
外気浴をするのであれば、紫外線が強い正午前後 (10時〜14時)を避けて、紫外線量が少ない早朝や夕方にするように心がけましょう。
ベビーカーでお出かけの際には日よけをつけましょう。外出や通園・通学の際は、帽子をかぶり、なるべく肌を露出しないような服装を選びましょう。
休憩の際にはテントやパラソルなどをうまく利用して日陰をつくり、直射日光が当たらないような工夫をしましょう。露出する肌には日焼け止めを塗る習慣をつけましょう。

 

日焼け止めの選び方
日焼け止めには、紫外線から肌を守る目安として、SPFとPAという表記があります。
SPFは、赤い炎症を起こす中波長紫外線(UVB)から肌を守る目安を、PAは黒くなる日焼けを起こす長波長紫外線(UVA)から肌を守る目安を示す値です。
日焼け止めは、外出する目的や時間によって、適切なSPFとPAのものを選択しましょう。通常の生活であればSPF20前後のもので十分です。PAは++程度のもので良いでしょう。
SPF値の高いものには、紫外線散乱剤だけでなく、紫外線吸収剤という成分が配合されているものもあります。紫外線吸収剤で肌が荒れることがありますので、肌の弱いお子様には避けた方が無難でしょう。日焼け止めが汗で流れる場合や、海やプールなどで遊ぶ際には、こまめに塗り直すことも重要です。

 

子どもへの教育も大事
親が積極的に紫外線対策をすることも重要ですが、紫外線を浴びることの弊害を理解させ、子どもが自発的に紫外線対策を行うように教育することが大切です。

(2016年夏vol.57号掲載)

セキひふ科クリニック院長 関 太輔先生

昭和58年富山大学(旧・富山医科薬科大学)医学部卒業。平成12年セキひふ科クリニック開設。
平成21年より富山大学医学部臨床教授。
医学博士、皮膚科専門医。

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