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編集部のライターたちが書き下ろした
富山での子育てに役立つ情報をまとめています

ヘルスケア
2020.07.07

【健康Q&A 産婦人科】妊娠線

妊娠、出産、子供の病気…その都度悩みがたくさん出てくると思います。そんな気になる悩みを産婦人科・小児科・小児歯科の各先生方にお聞きしました。
このページは、はっぴーママ富山版に掲載している「健康相談室」の過去に掲載した記事の中から抜粋してお届けします。

 

ご相談内容
妊娠線が出やすい人はどんな人でしょうか。予防はできますか。

 

妊娠線について
妊娠し、週数が進むと、お腹はだんだん大きくなっていきます。お腹が大きくなり皮膚が急激に伸びることで、表皮が伸びるのに、真皮や皮下組織の一部はついていけず、亀裂が生じ赤紫色の線状斑が現れます。これが妊娠線です。

妊娠線はお腹以外にも太ももや乳房、お尻などにも出来ることがあります。妊娠線は最初、赤っぽいのですが、だんだん白っぽくなっていきます。妊娠線は赤から白へすぐに色が変わるわけではなく、少しずつ色が変化します。個人差もありますが、大体1年くらい経つ頃には白くなる人が多いでしょう。

 

妊娠線が出来る時期
妊娠線は、体重が急激に増えた時に出やすいです。つわりの時期がすぎると今まで辛かったのが嘘のように食欲が増すので、要注意です。時期としては妊娠12週(4カ月)ごろだと思います。

また、この時期は乳房や太ももも大きくなるので、乳房や太ももにも妊娠線(赤っぽい線)が出る事もあります。乳房に出来る場合、乳輪を中心に放射線状に赤っぽい線が現れます。

妊娠線は誰にでも出るわけではありません。どういう人が出やすいかというと、乾燥肌の人やお腹の大きい方や低年齢の時から太り気味の方などが出来やすいです! しかし、出やすいという傾向があるだけであって、この条件にあてはまるから、私は妊娠線が出来る!!という訳ではありません。誰がいつ、妊娠線が出るのかわからないので、妊娠線の予防はしっかりとしておきましょう。

 

妊娠線の予防方法
妊娠線の予防で一番手軽にできて効果的なのは、保湿力の高いクリームでマッサージをすることです。妊娠線予防の為のクリームはいろいろなメーカーが出していますが、成分はほとんど同じで、肝心なのは肌を乾燥させないことです。みなさん効果を期待して値段でクリームを選びがちですが、クリームは浸透するものでなるべく低刺激のものがいいと思います。妊婦さんのお肌は普段よりデリケートです。保存剤や香料などでかぶれる場合もありますので自分にあうクリームを使ってください。

クリームを塗る際、もったいないと少ししか塗らない方もいますが、クリームは惜しみなく念入りに浸透させながらたくさん塗ることをオススメします。後になってあの時もっと塗っていれば…と後悔しても一度出来た妊娠線は消えませんからね。マッサージをするようクリームを塗るのを毎日の習慣にしましょう。

 

 

乳房もお腹と同じ要領でマッサージしましょう。出産後は、乳房は授乳の際に赤ちゃんが口をつける部分なので、クリームをつけないという方が結構いますが、クリームをつけてないと妊娠線が出来て後悔…ということになってしまいます。出産後の乳房のマッサージは、赤ちゃんの口に入っても安全なクリームや、自然食品のオイルが有効です。

妊娠線が残ってしまったとしても、我が子をお腹の中で大切に育てた証として愛おしく思えるかと思います。でも、「子どもを産んだなんて思えない!」と思う芸能人の方々のように皆さんにもいつまでも若く美しいままでいてほしいと思うので、ぜひ妊娠中から頑張ってみてくださいね。

(2014冬vol.51号掲載)

吉本レディースクリニック院長 吉本裕子先生

平成8年、高知医科大学(現・高知大学医学部)卒業後、金沢大学に入局。平成9年より富山市民病院に勤務。平成14年より同病院にて富山県初の女性外来を開設する。平成17年4月より富山市羽根にて吉本レディースクリニックを開業。日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、富山県警女性被害者支援ネットワーク医師。