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編集部のライターたちが書き下ろした
富山での子育てに役立つ情報をまとめています

育児
2021.06.29

【Baby Q&A】赤ちゃんがえり

発達、しつけ、睡眠…子育てをしていると悩みがつきませんよね。
乳幼児の子育ての悩みを専門家にお聞きしました。
このページは、はっぴーママ富山版に掲載している「ようこそ! こどものせかいへ」の過去に掲載した記事の中から抜粋してお届けします。

悩み ● 2歳児のママより
妹が生まれてから、赤ちゃんがえりがひどくなり、トイレトレーニングも進みません。どうすればよいでしょうか?

 

赤ちゃんがえりとは
ストレスや不安を感じた子どもが、赤ちゃんのような甘え方や行動を示すことを“赤ちゃんがえり”と呼んでいます。特に、妹や弟の誕生に伴って表れることが多いのは、周囲の関心が自分から赤ちゃんへと移っていくことの不安や妬みが、「発達の一時的な戻り現象」や「大人の気をひく行動」につながっているのでしょう。
急に「お兄ちゃん・お姉ちゃん」という役割を与えられ、一時的とはいえ「主役」から「脇役」になる現実。状況を客観視したり、言葉で納得したりすることが難しい低年齢の子どもにとっては、感情が大きく揺さぶられる出来事です。それを懸命に乗り越えようとする子どもなりの表現が、赤ちゃんがえりだといえます。

親としての思い
多くの親は、上の子の寂しさや混乱を十分に受け止めたいと考えます。しかし現実的には、下の子の世話に手が取られる中で、「甘えないで自分でやって!」「わざと気をひくようなことしないで!」と感じてしまうのも事実。赤ちゃんに対する妬みや攻撃的な行動が少しでもあれば、ネガティブな気分になることもしばしばです。そして、そんな自分に落ち込むという悪循環。
子どもが新しい家族関係の中で懸命に居場所をつくると同時に、親も新しい子どもとの関わり方を、懸命に模索しているのです。この大切な時期を、互いに否定せずに過ごすことが、これからの良い家族関係をつくる鍵となります。
無理のない範囲で子どもの行動を受けいれる
難しいと感じた時には、父親や祖父母等の応援を頼む
上の子に伝わる愛情表現を、日常的に心がける(スキンシップや言葉がけなど)
が基本となるでしょう。

自立について
自立が進む3歳前後は、「自分でやりたいけど、やってもらいたい」という自立と甘えが交錯する時期です。「できるけどできない」「できるかもしれないけどやらない」は通常の姿ともいえます。また、トイレトレーニングは心理的な影響を受けやすく、発達の戻りが起こりやすいものです。妹の誕生によって、遅れや戻りが加速されることも十分に考えられます。
子どもが自分のことに意欲的に取り組むには、安心と自信が必要です。そして年齢が低い子どもほど、親からの関わりや態度で安心や自信を確認します。今は自立を焦らず、ありのままの姿を認め、子どもがやろうとしていることをほめてあげましょう。

ポジティブな面をみる
「赤ちゃんがえり」というと、ネガティブな面ばかりが強調され、過ぎ去るのを待つしかないと感じる方も多いと思います。けれども、赤ちゃんがえりは、赤ちゃんへの関心の強さであり、妹や弟への愛情の深さにつながっていくという報告もあります。親からの愛情を再確認することで、兄や姉としての期待に応えようとする意欲もみられます。そしてこのことは、社会性や調整力などを身につけるきっかけにもなるのです。
ポジティブな面を意識しながら、焦らずのんびり過ごしましょう。

(2016春vol.56号掲載)

石動 瑞代先生

富山短期大学 幼児教育学科教授 富山短期大学付属みどり野幼稚園園長
お茶の水女子大学家政学部児童学科卒業。県立保育専門学院等の勤務を経て平成17年4月より富山短期大学幼児教育学科勤務。 平成21年、日本大学大学院人間科学修士取得。
●専門分野 保育学
●担当授業 保育原理・乳児保育・家庭支援論