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富山での子育てに役立つ
1年以上とれる?育休延長を知ろう!

来年度の保育園入園を考えているママ・パパは、いよいよ保育園の申し込み時期が迫ってきましたね。
申し込みから結果が出るまで、自治体によりますが約4ヵ月。
「保育園に入れなかったらどうしよう」と不安に思うママも多いのではないでしょうか?
私も入園を希望していた保育園への入園が叶わず、育児休業(育休)を最長の2歳まで延長したママの一人です。
今回は、私を含むママの体験談を交えて、「育休延長」についてご紹介します。
1.まずは、基本の「育休」について知ろう!
育休とは、原則として子どもが1歳になるまで仕事を休み、育児に専念できる制度です。
職場に申請することで、出産前後に取得する「産前産後休業(産休)」終了後、「育休」として休業できます。
育児・介護休業法に基づき、雇用されている人が対象のため、正社員だけでなく、一定条件を満たせば契約社員やパートタイマーも取得可能です。
育休中は給与が出ない場合が多いですが、雇用保険から支給される育児休業給付金で収入を補うことができます。
金額は、育休開始から180日間が月給の67%、それ以降(最長で子どもが1歳になるまで)は月給の50%です。
※厚生労働省「出生後休業支援給付金、育児時短就業給付金の創設(令和7年4月1日)」より
休業中は社会保険料も免除されるので、金銭面の不安が軽減され、育児に専念することができます。
育休取得・育児休業給付金支給の流れ
①会社に出産を報告、育休の申請
②会社の承認後、育休開始
③会社を通じてハローワークに育児休業給付金を申請
④育児休業給付金の支給開始
育休の申請は、開始予定日の1ヵ月前までに申し出ることが必要です。
産後はなにかと大変なので、書類はある程度、産前に記入しておくことをオススメします。
2.育休を延長したい場合はどうする?
では、保育園に落ちてしまった場合など、育休を延長したいときはどうしたらいいのでしょうか?
本来、育児休業の取得期間は子どもが1歳になるまでです。
ただし、特定の条件を満たせば、最長で2歳まで延長できます。
条件は、保育園に入れない場合、または病気・ケガなどで配偶者が育児できない場合のどちらかです。
延長は1歳6ヵ月まで、もしくは2歳になるまでの2段階に分けられます。
延長申請の流れ
①子が1歳になる2ヵ月前までに延長申請
②保育園の「不承諾通知書」などを会社に提出
③会社がハローワークに届け出、育児休業給付金の支給も延長される
延長するためには、保育園の「不承諾通知書」など、理由に応じた書類が必要です。
職場側は引き続き人員確保が必要なため、上司や担当者には早めに報告しておきましょう。
2022年からは、以下のような新たな取り組みも開始されています。
職場や家庭の状況に合わせて、賢く利用してくださいね。
・分割取得
1回目は生後すぐから1歳、2回目は1歳6ヵ月から2歳など、働きながら、原則2回まで分割して取得できる制度
・パパ・ママ育休プラス
両親ともに育休を取ると、取得可能期間が最長で14ヵ月に延長される制度
3.実際に育休を延長したママたちの体験記
ではここで、実際に育休を延長したママたちのリアルな意見を紹介します。
①ライターM.Kの場合
1歳の4月入園は難しいと言われているなか、住んでいる地域は保活の激戦区。
希望の園にはすべて落ちてしまいました。
車の運転初心者だった私は、自宅から職場付近の園を希望していたため、2次募集で遠方の園に申し込む、という考えはありませんでした。
職場近くの認可外保育園なら空きがありましたが、完全母乳の息子を無理に断乳してまで園に預けるのが寂しくなってしまい、泣きながら悩む日々・・・。
夫の「自分の気持ちを大事にしてほしい」という言葉に背中を押され、1歳6ヵ月になるまで育休を延長しました。
その後も希望の園に空きを確認していましたが、1歳の途中入園はさらにハードルが高く空きがなかったため、結局は2歳になるまで延長することにしました。
4月入園を希望しているママにとっては、自治体によりますが1月や2月まで結果が出ないのはとても不安ですよね。
特に、私の場合は2歳で保育園に入れなかったら「遠方の園でもいいから入園させる」か「私が退職する」しかなかったため、後がありませんでした。
そこで、2歳での認可保育園入園をあきらめ、早めに認可外保育園に申し込みました。
私が申し込んだ認可外保育園は、4月入園でも空きが出た時点で申し込めたため、10月頃には入園が決まっており、安心して残りの休みを過ごすことができました。
育休を延長したことで、息子が自然に卒乳するタイミングを待つことができ、2人の時間を満喫することができたと思います。
目まぐるしい息子の成長を見逃すことなく、間近で感じることができました。
「パパは子どもが生まれた翌日からでも働けるけれど、私は保育園に受からない限り働けない・・・」と悩んだこともありましたが、「今後も今の会社で働きたいのか」「働き方を変えた方がいいのか」など、自分の働き方を考えるいいきっかけにもなりました。
大切だと感じたのは、職場とこまめに連絡を取ることです。
保活の進捗を共有したり、書類の不備がないよう、早めに提出したりするなど、なるべく会社との信頼関係を崩さないように心がけました。
私が休んでいる分、頑張ってくれている同僚にも、感謝の気持ちを伝えるようにしていました。
②ライターNの場合
1人目も2人目も12月生まれで、入園には苦労しました。
私の住む富山市のおもな保育園は11月くらいには0歳児クラスの中途入園枠は全て埋まり、それ以降はほとんど空きが出てこない時期です。
1人目の時は育休の延長制度がまだなく、第一・二希望の園に落選し、第三希望の自宅から少し離れた園に1歳で入園させました。その後、2歳児のときに転園手続きをし4月に第一希望だった園に転園できました。
2人目の時は、1歳になる12月でもし希望の園に入れなかった場合は、育休の延長が可能かを職場に相談してから産休に入りました。
念の為早めの11月から入園希望を申請しましたが、案の定叶わず、12月、1月と申し込んでも落選し、やはり4月入園となりました。
富山市の場合手続きは簡単で、申請書類を一度提出したあとは、郵送される不採用通知に記載してあるQRコードをスマートフォンなどで読み取り、次月分を申し込みます。ただし、4月に入園希望の場合の申し込みは特別で、書類をもう1種類準備し11月分と同時に申し込みが必要です。
職場には、育休手当の受け取りを延長するための書類を準備してもらいました。
私の場合は上の子が小学生のため、学童保育への迎えを考えると、希望の園でなければ車送迎の動線が厳しかったため、育休を延長させてくれた職場には感謝しています。
実際に、延長した期間は冬場だったこともあり、下の子は体調を崩すことが多く、私が仕事に復帰していたとしても休まざるを得なかっただろうなぁと思い、金銭面でも育休手当に助けられました!
不採用通知に同封されていた書類にありましたが、どの保育園も0歳・1歳児の中途入園は本当に厳しい状況のようです。4月は比較的入園しやすいので、産休前に誕生月により育休の繰上げや延長を視野に入れて、職場と相談しておくことがいいと思います。
4.まとめ
保育園の申し込みや職場への連絡、書類の準備など、保活から育休延長まではバタバタしがち。
制度や手続きについては、ある程度は職場が教えてくれますが、ママ・パパ自身もしっかり理解しておくことが大切です。
私も初めてのことばかりで右も左もわからず、ネットで調べたり、役所に電話して聞いたりしていました。
制度は都度更新されているため、詳細は厚生労働省のサイトをご確認ください。
育児休業制度特設サイト|厚生労働省
育休を延長することになったママは、今しかないお子さんとの時間を、ゆっくり楽しんでくださいね!
(ママライターM.K)